【新入社員~入社3年目向けおすすめ本】成長加速の戦略的読書

学習

(この記事は10分で読むことができます)

新入社員として4月から働き出した。何か今のうちにスタートダッシュをしたい。日々の仕事はしているけれど、自分の成長のためにこれ以上何をしていいかもわからない。

そんな状況のあなたにお勧めの記事です。

2020年に関していえば、コロナのためかなり自由な時間は持てているが、ゲームやSNSをついやってしまい、なかなか勉強や自己投資の時間はとれていない、ということもあるかもしれません。

勿論、ゲームやSNSが悪いわけではないのですが(筆者も好きですが)、仕事において、自分の有能さを解き放つ、あるいは何か将来に向けての積み上げをしていくという点では、何か勉強をすることは有用な時間投資と考えます。

このコロナの時代は、自由になった時間を何に使うかによって、今まで以上に圧倒的な差がついてしまう、無慈悲な格差時代、とも言えます。

せっかくですので、少し、時間を自己投資してはいかがでしょうか。

   

筆者は社会に出て仕事をはじめて15年。まだまだビジネスの世界ではまだ若手(といつまで言っていいのか?)ではありますが、読書が幼少期から好きでして、その読書が今の自分のキャリアにプラスになりました。(幼少期から含めると、5,000冊以上読んでいます)その経験から、この記事を書いています。

   

   

結論から言えば、この記事ではあなたに、「読書」を勧めます。

   

なぜ「読書」か。読書は特に社会人になって1年目~3年目の時期においては、投資対効果が素晴らしくある、もはや「チート」とも言える行動です。

その理由は、

今の仕事・立場・状況が何であれ、「読書」は自由にできる。

「仕事」から学ぶ程度は、どの会社に入ったのか、どんな部署に配属されたのか、同僚上司がどういう人かによって、かなり影響されるもので、あなたが選択できる幅は限定的です。一方で、「読書」は今のあなたの仕事、職種に関係なく、あなたの選択で実行することができます。

●他者の経験を追体験できる。

あなたの人生は1つで、あなたができる体験はあなたの活動範囲に限定されます。ですが、読書を通じて、あなたは他者の経験、人生、思考を追体験できます。これは大袈裟な言い方をすれば、人生を何度も体験できる「転生チート」とも言えるものです。人類が今の発展を実現したのは、文字体系によってこれまでの知見、叡智を積み重ねたからで、これを利用しない手はありません。

後で詳細を述べますが、特に新入社員~3年目までは、社会の仕組み、上司の考え、社長の考え、会社の考えといったものを実感として理解できない、分からない、気づけないということが発生しやすいです。これは、あなたに能力がないからだめ、というものではなく、だれでも直面する「当たり前の事」、です。

ただ、上司・先輩の意見・主張・気持ちを読み解き、コネクトできると、いわゆる「仕事ができる」という状態にいち早くなれ、あなたには重要な仕事が回ってくるようになるでしょう。上司と意思疎通できる、ということは、当たり前のようで、最初は難しいことです。勿論これは、伝えられない上司側の問題も非常に多いのですが、あなたは上司を選ぶことができない以上、あなた自身が能力を身に着けるほうが早いでしょう。読書」を通じて仕事において成功をしているであろう人生の先輩、他者の思考に触れることで、上司・会社が言わんとすること、要求することへの理解のスピードを圧倒的に早めることができます

●しかも、値段は一冊1,000円~2,000円程の投資と、圧倒的にコスパがよい。

上記のように他者の人生、経験を追体験するということを、一冊1,000円~2,000円の投資で体験できます。また、読書の時間も本によりますが、一冊数時間でしょう。著名人、有名人の考えに、これだけの少ない投資金額・時間で触れることができる、ということは圧倒的なコスパと言えます。

   

「戦略的読書」とは?読書選定の「序破離」

   

ということで、あなたが仕事においてスタートダッシュを切るためには、「読書」がおすすめです。

では、どう読書を進めていけばいいのか。勿論、あなたの好きに進めていいとも思いますし、あなた独自の考え方をぜひ開発することがいいと思いますが、ここでは、一つの、読書に向き合う考え方、戦略的読書(※1)を記載したいと思います。ある程度、汎用性のあるものですので、ぜひご参考ください。

※1 本来的には「戦術」といってもいい狭いものかもしれませが、通りのよい「戦略」と言う言葉を使っています。戦術と戦略の言葉の使い分けに関心がある方は以下をご覧ください。

   

まず、ここでいう「戦略的読書」の目的ですが、ここでは、「深く広い知識、知見、視点を持って仕事に向き合えるようになる事」と致します。「仕事に役立つ」と読み換えていただいて構いません。

その時に、読書には段階があると考えます。最初から、過去の分厚い名著、と言われるものに挑戦しても、前提となる知識や捉え方があなたの中にないと、なかなかあなたの血肉となりづらいです。

そこで、読む対象の本を選定する考え方の段階として、守破離(※2)として、以下記載をいたします。

※2 守破離とは・・・剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。(デジタル大辞泉より)

    

入社1年目~3年目の方、あるいは、読書にあまり慣れていない、という方々は、この「守」から始めることをお勧めします。

   

守 基礎体力、前提知識を得る段階

   

ビジネスにあたっての基礎知識、前提を知るために、まずは本屋(アマゾン)にいって、あなたが興味がある、読みやすそうなビジネス本を購入し、濫読してください。

「いきなりなんでもいいと言われても・・・」という声も聞こえてきそうですが(苦笑)、まずは、読みやすそうなものであれば、何でもいいです。ただし、背伸びして、難しそうな本を選ぶことはやめましょう。

「~でもわかる」とか、「あなたでもできる」とか、「私でもできた」とかの本もいいでしょう。新刊コーナーに並んでいるライトなもので構いません。正直、内容の質はさほど問いません。あなたが「自分の役に立ちそう」と思うものならば何でも構いません。

   

ビジネス書を大量に読んでいくと、だんだんわかるのですが、ビジネス書には大きく2種類あります。1つは、著者が「有名になりたいから書いているだけの本」です。もう1つは、著者が「世に問いたいこと、共有したいことがあるから書いている本」です。勿論、後者の本の方が内容は有用です。前者の方は、後者の本を参考に、要はパクッて、要約して、薄めて書いているだけの本です。ビジネス書を大量に読んでいくと、あなたはこの2種類の本を見分けることができるようになります。

ですが、読書にあまり慣れていないとすると、最初はむしろ前者の本がおすすめです。後者の本を「カルピス原液」とすると、前者の本は、「カルピスをいい感じ、あるいは薄すぎるくらいに薄めたもの」です。最初は薄い方が、とっつきやすく、理解しやすいです。

ということで、まずは、世に溢れるライトなビジネス書を多く読んでみてください。最初は学びになることが多くあるはずです。

そのうちに、10冊、20冊、30冊・・・と読むうちに、「あれ、同じことが書いてあるな・・・」と気づくはずです。それもそのはず、過去の名著からの切り抜きや抜粋が多いからです。でもそれでいいのです。「これ以上得るものが無い・・・」そう思ったら、あなたは次の段階に進むとよいでしょう。

ゲームにたとえるならば、最初はスライムを倒すことでいいのです。いきなり、ボスモンスターを倒そうとするのは、むしろ茨の道と言えるでしょう。

なお、好きなものをなんでも、と書いたのは、自分で選ぶ、ということ自体が、心理学的にはあなたの行動を後押しするからです。人は誰かに言われたものより、自分で選択したものを大事にする習性があります。あなたが本屋で(あるいはアマゾンで)自ら探して購入したものは、あなたにとって、特別な意味を持つのです。

 

ただ、守」の段階において、1つだけ、お勧めのジャンルの本をあげるとすると、著名経営者の自伝系の本、です。

入社1年目~3年目においては、周囲、上司、社長、会社、社会の言っていることを理解できなかったり、わからない、あるいは気づけないということが起こりがちです。「いや、自分は全てわかっている」という認識の方がいるとしたら、それはあなたが天才か、あるいは残念ながら自己認識ができていないかの、どちらかです。(大変残念ながら、多くの場合後者なんです、、、)

上司や社長の言うことを「意味がない、馬鹿らしい」と思うことは簡単ですが、そこにはたいてい、隠された深みがあります。それは上司や社長が優秀だ、ということではなく、その立場なりに苦しみ、悩み、紡がれた結果の言葉である可能性が高いから、です。

上司が「突然馬鹿な、無理なことを言いだして・・・」と思うこともあるかもしれませんが、なぜ、上司はそれを言い出したのでしょうか?

そこには、上司の更に上司からの指示命令があり、彼は部下(あなた)との間で板挟みになりながらも、言い出したのかもしれません。また、会社全体の利益が減少しており、焦った上層部からの懇願があったのかもしれません。

相手の立場にたつ、ということは、重要ですが、とても難しいこと、です。

 

相手の話にラジオ(このたとえも古いですが汗)の周波数を合わせられるようにするためには、経営者の自伝系の本を読むことがおすすめです。多くの本は、売上をあげること、利益をあげること、会社を存続させること、社員へ求める事についての、経営者の研ぎ澄まされた思いが綴られています。勿論、すぐに理解は難しいですが(むしろ100%理解できる、ということはどんなベテランでもないでしょう)、経営者の気持ち、思い、見ている視点に触れることは価値があります。

以下、お勧めの本をいくつか、挙げておきます。もちろん、これに限らず、著名経営者の本はよいでしょう。

こういった本は、仕事の経験を積んだ数年後に再読することもおすすめです。読むたびに、新たに発見することがある本となることでしょう。

そういう意味では、読んだ時の意見や感想は、本、電子書籍においてメモをしておくとよいでしょう。(読了した日付をメモしておくこともおすすめです)

 

破 ビジネス界で語り継がれる名著に触れる段階

  

さて、「守」の段階において、基礎体力・基礎知識をつけたら、次の段階に進みましょう。

スライムをいくら倒していても、これ以上力はつきません。

先に挙げた、著者が「有名になりたいから書いているだけの本」は、もう捨ててしまっても構いません。破の段階に至り、名著を複数読み進めると、あなたはいつしか、名著と、名著からパクっているだけの本の判別がつくようになっているでしょう。

さてこの段階「破」では、ビジネスにおいて、名著として語り継がれている本を読み進めていきましょう。

   

名著と言われる本は、年数という厳しい選別を受けて残っているものです。

今年発行された本で、10年後も読み継がれている本がどれだけあるでしょうか。

また、名著と言われる本は、世界中から産まれています。現在でいえば、世界の総人口77億人(2019年)のうち、日本は1.2億人しかいません。当たり前ですが、単純計算でいえば、日本の名著よりも日本以外の名著の方が多くなるでしょう。

では、以下、ビジネス界の名著を、筆者の独断と偏見で挙げていきます。

   

もし、あなたの周囲に、読書家で、あなたが尊敬できるビジネスパーソンの方がいらしたら、その方に、お勧めの本を伺うのもよいでしょう。

あなたが尊敬している方のお勧めであれば、あなたは一層真剣にその本に向き合うことができるでしょう。

 

離 「人間」あるいは「人生」を探求する段階

 

さて、「破」の段階を超え、この段階まで来たあなたは、きっと、数百冊の本をこれまでに読破していることと思います。

ちなみに話は変わりますが、あなたは一生で何冊本を読みますか?週に1冊だと、新卒の22歳から定年の仮に65歳の43年間で、1年間を52週として、2,236冊です。週に1冊を読み続けることはなかなかのことですから、ほとんどの人はもっと少ない冊数になるのではないでしょうか。一生で自分は何冊本を読めるのか?という視点を持って本を選ぶ、ということも、あなたの人生を良いものにすることにプラスになるでしょう。

「守」の時期はいわばなんでもいい、「ジャンクフードもいいのでまずは食べよう」、ということでしたが、「離」の時期まで来ているあなたには、ジャンクな本を「脳」に入れている時間的猶予は最早ないと言えます。

この時期まで来ている方には、それぞれ一家言あるはずで、私が申し上げることもないやもしれませんが、私なりの本に向き合う考え方、選定方法を以下記載いたします。

「離」の段階では、「人間」あるいは「人生」を探求する本を積極的に選んでいきたいと考えます。

仕事をつきつめれば多くの仕事は、「人間」に向き合うことが多くなっていきます。これは、「真理」と言い換えてもいいかもしれません。

各業界での第一線のプロフェッショナルの言葉が、業界を超えて力を持つのは、このためかと思います。

例えば、野球でいえばイチローや野村克也氏、将棋でいえば羽生善治氏、麻雀でいえば「雀鬼」桜井章一氏、といった方々の言葉が、「真理」の一面をはらんでいて、多くの方にとって、自分の人生、自分の仕事に活用しうるものであると思います。

営業でも、マネジメントでも、マーケティングでも、新製品開発でも、多くの仕事は「人間」との関わりが伴うものです。

直接顧客に関わらないとしても、社内・社外の関係者との関わりがそこにはあるでしょう。

これは、我々人類(ホモ・サピエンス)が、群れることで他人類を圧倒、駆逐し、現在の繁栄を築き上げたこととも、きっと関係しているのでしょう。(こちらは、「人間」を探求した名著の一冊である「サピエンス全史」に詳しいです)

ですので、この「離」の段階では、「人生」、「人類」に関する本を推薦したい。

ここにはとても書ききれるものではありませんが、参考としての推薦書籍を以下挙げておきます。

   

   

以上、戦略的読書の仕方を、記載いたしました。

最後に、

入社1年目~3年目の方への向ける言葉としては、「あなたはなにものにもなれる」というものです。今の時期からの日々の活動の積み重ね、仕事に向き合う姿勢で5年後、10年後のあなたは、圧倒的に違う場所にいることでしょう。

そこに向かうための考え方の1つとして、今回の記事では、「読書」をお勧めさせていただきました。どうぞご査収ください。

    

【この記事のまとめ】

・仕事において自らの有能さを積み増していくには、「読書」が圧倒的にお勧め

・では、どのように本を選定していくといいか、という点で「守破離」の3段階の戦略的読書をお勧めする。

守:読みやすそうなビジネス本を濫読 + 著名経営者の自伝本

破:ビジネス界で読みつがえる名著に触れる

離:「人間」、「人生」を探求する名著に触れる

・入社1年目~3年目の方へのメッセージ:「あなたは何にもなれる」

自分の可能性を信じて、日々行動をしていきましょう。

以上

その他本のメモ

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ 

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